学校が春休みに入った頃、二人の女の子を連れた若いお母さんが来店されました。見かけぬ方です。レジのところに立つと、
「このお店、以前大通りのところにありましたよね。私、高校生の時、よく寄りました。」
こう言われました。なんと答えようかと・・・隣で小学校2.3年生かと思われる年上の女の子が、不思議そうな顔をして母親を見上げています。
店を初めて18年、そうそんな年月が流れたのですね。あの頃の高校生が、もうこんなお母さんになって・・・・。
数日後、車から降りてきた見上げるような若者(もっとも私からですと皆そうなのですが)が、
「カレーパン、ありませんか。小さいころ食べたカレーパンが忘れられなくて。ここのが一番です。」
そう言われて、名前を告げられました。その目に小さなころの面影が・・・・
あぁ、おかあさんが、
「うちの息子、ここのカレーパンが好きで・・・。」
と、足繁く買いに来ておられましたね。
24歳だと言う青年は、カレーパンを抱え、「また来ます。」と、嬉しそうに出て行かれました。
何年経っても、バタバタと忙しさに追われる日々、朝の眠気はいつになってもため息が出ます。が、彼らの言葉に力をもらったような気持ちになりました。できることならば、あの、母親の脇で首をかしげていた少女が高校生になったとき、「お母さんの寄ったのよ。」と、立ち寄ってもらえる店でありたいものです。
22日(水曜日)~24日(金曜日)臨時休業いたします。